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糖尿病 後期研修プログラム
1.一般目標
3年間の研修目標について確認し、研修プログラムの概略を理解する。
糖尿病の病態生理を理解し、適切な診断と病型の評価ができる。
個々の症例について患者教育や適切な薬物療法の選択などの治療を立案・遂行し、その評価ができる。
糖尿病合併症について理解し、関連する各科と連携して適切な診断、治療ができる。
2.行動目標
①糖尿病および合併症の診断について(1年目)
糖尿病の病態を把握するために必要な病歴聴取、身体所見がとれる。
臨床検査では病型分類、インスリン分泌能とおおまかなインスリン抵抗性の評価、血糖コントロール状態の把握、合併症の有無とその重症度の評価ができる。網膜症については眼底検査の基本的手技ができ、眼科医にコンサルトして病期の診断ができる。
糖尿病の診断基準および病型分類に関する学会勧告を理解し、診断に適用できることを目標とする。
②治療について(1、2年目)
個々の患者について、病歴や生活状況、糖尿病の病態を把握し、治療目標をたてて、治療方針を立案することができる。個々の患者について血糖が上昇するメカニズムを想定し、どのような方法で血糖を管理し、どの程度の速度で血糖管理の目標値に到達すべきかを判断できる。
食事療法の理論と実際の指導法を習得、実施し、その効果を評価できる。
運動療法の理論と実際の指導法を習得、実施し、その効果を評価できる。
経口血糖降下剤の理論と実際の投与方法を知り、投与時の注意点を理解し、処方し、その効果を判定できる。
インスリン製剤の理論と実際の投与方法を知り、糖尿病の病型や個々の患者の病態に応じた投与設計ができ、その効果を判定できる。
自己血糖測定の意義、実際の使用方法を理解し、運用できる。
糖尿病性細血管症、大血管症、その他の糖尿病に関連する合併症について学び、その診断、治療、 治療効果評価ができる。 具体的には、

①糖尿病性腎症の診断と進展予防の保存的治療ができる。また透析療法の適応とその導入について理解する。一定数の症例は透析導入後も主治医として経験する。

②眼科医と連携して網膜症の診断をおこない、適切な全身管理ができる。

③問診、神経学的所見、生理学的検査などから糖尿病性神経症の診断ができ、適切な治療ができる。

④糖尿病性壊疽の予防のためのフットケアが指導できる。また壊疽の診断ができ、関連他科と連携してその治療ができる。

⑤大血管症(心、脳血管疾患、閉塞性動脈硬化症など)の予防に配慮し、その診断ができ、 関連他科と連携してその治療ができる。

糖尿病性昏睡、急性合併症(高血糖性高浸透圧昏睡、ケトシドーシス、低血糖、乳酸アシドーシス) の鑑別診断ができ、治療方針の立案・遂行ができる。
低血糖症が診断でき、その発症機序、予防、対処法を理解して治療できる。
挙児を希望する女性患者管理、糖尿病妊婦の管理の理論を習得し、実行できる。
糖尿病患者の外科的手術前、中、後の管理の理論を習得し、当該科と連携して全身管理ができる。
③患者教育について(2、3年目)
糖尿病患者教育の目標の設定、コメディカルスタッフと提携して教育カリキュラムを作成して、患者の自己管理指導が実行できる。具体的には食事療法指導、運動療法の処方、生活習慣の指導、インスリン自己注射、自己血糖測定の指導などができる。
院内外の患者会活動、糖尿病協会の活動などを通じて集団的な患者教育活動ができる。
3.目標達成のための方略
研修の開始にあたり、指導医が臨床糖尿病学の研修の概要に関するクルズスをおこなう。
指導医の指導のもとで、糖尿病教育入院、血糖コントロール目的の入院、合併症の診断治療目的などの入院患者の主治医となり、診断、治療、教育をおこなう。
週一回の糖尿病、内分泌、腎臓グループでの総回診とカンファレンスを行い、指導医・上級医から診療内容の監査をうける。
合併症の診断、治療については腎臓内科、循環器内科、神経内科、眼科、産婦人科、整形外科、 皮膚科など院内外の関連診療科と連携して最善の治療を追及するとともに幅広い臨床的な能力の獲得をめざす。
病棟の受け持ち患者については看護師、栄養士、ケースワーカーなどのコメディカルスタッフを含めたカンファレンスを週一回以上行い、集団的に糖尿病患者の教育ができるようにコーディネートする。1年目は原則的には栄養士に同席して栄養指導の実際の方法を、運動療法については指導医の指導のもとで運動療法の処方を行い、理学療法士の運動指導に同席して運動療法の実際の方法を学ぶ。
1年目の後半から指導医の指導のもとで糖尿病外来を担当し、主として新患の診察や再診患者の合併症の評価などを担当して外来の研修を行う。
週一回のグループ抄読会で糖尿病学と関連領域の最新の論文の抄読をおこない、たえず新しい知識を習得する。
糖尿病学会、内分泌学会、内科学会など関連学会に積極的に参加し、学会発表や論文作成をおこなう。年2回以上を目標とする。


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