長野中央病院は、その医療活動の特徴やめざすものを
『医療と福祉の宣言』にまとめ、発表しました。
この宣言は約半年間かけて、医局をはじめ各職場や理事会、
支部運営委員会などで検討を積み重ね練り上げたものです。
「医療福祉生協のいのちの章典」を保障する医療機関側の基本方針として、
おおいに活用していきます。ここにその全文を紹介します。
地域の皆様の健康づくりを応援し、住みよいまちづくりに貢献します。
1.近代的な施設と、技術向上にはげむ心優しい医療スタッフがそろい、ご家族だれもが気軽に利用・相談できる病院です。
2.入院時の差額ベッド料金は徴収いたしません。謝礼の類は一切いただきません。
3.カルテ開示と確かな説明で情報の共有に努め、皆様の自己決定権やセカンドオピニオンを求める権利(*1)を尊重します。

1.三大疾病(悪性新生物・心疾患・脳血管疾患)を中心に高度専門医療を行い、地域の1次・2次救急を担います。
2.糖尿病・呼吸器をはじめ、慢性疾患患者様の労働と生活の質の向上を応援します。疾患別に作られている患者会活動を重視します。労災・職業病の治療、終末期の緩和ケアなどにもとりくみます。
3.循環器医療で地域拠点の役割を果たします。地域に根ざしたリハビリ医療を推進します。子どもたちの発達と子育てをサポートします。健診活動で皆様の健康管理を支えます。
1.病院の医療と経営の方針は、患者様・医療生協組合員の要求と話し合いにより決定されます。
2.総合的な診断能力と専門的な技術をもつ医師団が、力を合わせて一貫した継続性のある医療を行い、最後まで患者様への責任を果たします。
3.医療スタッフの民主的なチームワークで、患者様が主人公の全人的医療(*2)をすすめます。
1.20余年の実績をもつ長野県医民連の医師研修センターであり、厚労省指定の医師臨床研修病院です。
2.卒後研修を通して、確かな技術をもち、責任感と人間味あふれる医療スタッフを育てます。
3.医系学生に、明日の医療人として学び成長できる地域医療の体験の場を提供します。
1.医療生協の地域保健活動、診療所、老人保健施設、在宅総合ステーションを結ぶネットワークの拠点です。
2.常に尊敬と感謝の念をもって、地域の保健・医療・福祉・教育関係者の皆様との連携を重視します。
3.くらしと医療制度の改善運動にとりくみ、平和を守り、安心して住み続けられる長野をめざします。

*1セカンドオピニオン:治療内容、手術などの選択・決定に際して、患者が主治医以外の医師に意見を求めること。
*2全人的医療:患者の身体的な問題だけでなく、こころの問題や社会的な問題を含め総合的に解決していこうとする医療活動。