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末梢血管の血管内治療(EVT)

  • 下肢血管の動脈硬化が進み、血管が狭窄や閉塞する閉塞性動脈硬化症という病気に対して行われる治療法の1つです。カテーテルという細い管を入れて、狭窄や閉塞した部分をステントやバルーンで広げて血液の流れを良くすることを目的に行います。
  • 適応する疾患

    閉塞性動脈硬化症

  • 検査方法

    • ・ABI/PWV
    • ・血管超音波検査
    • ・CT
    • ・MRI
    • ・血管造影検査
  • 治療方法

    足の付け根の血管からカテーテルを挿入してバルーンで血管を押し拡げ、血流を取り戻します(バルーン療法)。また、下肢動脈が再び細くなるのを予防するため、ステントとよばれる器具を血管内に留置し、内側から補強する場合もあります(ステント留置)。しかし、留置したステントに血栓がつき血管がふさがってしまう(ステント血栓症)リスクや、 ステントは金属でできているため金属アレルギーの患者さんには適応できないという欠点もあります。
  • 治療の種類

    バルーン療法

    先端にバルーンがついたカテーテルを心臓の血管の細くなっている部分に挿入し風船を膨らませ血管を押し広げます。
    バルーン療法

    画像出典:インフォームドコンセントのための心臓・血管病アトラス

    ステント留置

    ステントと呼ばれる金属製のメッシュコイルをバルーンにより膨らませて血管の内壁に張り付けて(留置)血管を内側から支えます。
    使用するステントにはベアメタルステントと薬剤溶出ステントの2種類があります。
    ベアメタルステントは留置後より血管の傷を修復し始める生体反応によってやがて再狭窄を起こす可能性が20%程度あります。薬剤溶出性ステントはベアメタルステントの問題点を解決するために開発されました。ステントに細胞の増殖を抑える薬剤が塗布されており徐々に血管内で溶出していく構造で再狭窄率が3~7%ととても低く現在ではほとんどの症例で薬剤溶出性ステントが使われています。
    ステント留置

    画像出典:インフォームドコンセントのための心臓・血管病アトラス

    血栓吸引療法

    血栓が柔らかい場合に血栓を吸引・除去します。

    ロータブレーター

    動脈硬化が進行し石灰化(硬くなった)した患部に、先端にダイヤモンドを取り付けたローター(高速回転ドリル)で削ります。
    ロータブレーター

    画像出典:インフォームドコンセントのための心臓・血管病アトラス

    手術時間

    約1〜6時間
    (術式や患者さんの病態によって異なります)

    ※カテーテル室への入室から病棟へ帰るまでの時間

    麻酔

    局部麻酔

  • 入院期間

    約3日間

    入院 手術 集中治療室(ICU) 退院

    ※入院期間はあくまでも目安であり、患者さんの状態によって異なります。

  • 入院費用

    ※末梢血管の血管内治療(経皮的血管形成術)は高額療養費制度が適応されます。費用は年収や年齢によって異なります。

    高額療養費制度について

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